忍び笑い
しのびわらい
名詞
標準
stifled laugh
文例 · 用例
ある日宅の女中が近所の小母さん達二、三人と垣根から隣を透見しながら、何かひそひそ話しては忍び笑いに笑いこけているので、自分も好奇心に駆られてちょっと覗いてみると、隣の裏庭には椅子を持出してそれに楠さんが腰をかけている。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
」 宗吉がこの座敷へ入りしなに、もうその忍び笑いの声が耳に附いたのであるが、この時、お千さんの一枚|撮んだ煎餅を、見ないように、ちょっと傍へかわした宗吉の顔に、横から打撞ったのは小皿の平四郎。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
ピシャリと蚊をたたく音だの、ヒッヒッと忍び笑いをする声だのが続いて起って、又消えた。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
クックという忍び笑いを入れて囁くように呼ぶ声は、揶揄い交りではあるが、決して悪意のあるものではなかった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
娘は何か物を喰べかけていたらしく、片袖の裏で口の中のものを仕末して、自分の忍び笑いで、自然に私からも笑顔を誘い出しながら「失礼いたしました。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
くすくす忍び笑いして、奥田菊代、上手の出入口より登場。
— ―――一幕三場 『春の枯葉』 青空文庫
若殿と二人で夜おそくまで、宿の女中にたわむれて賭事やら狐拳やら双六やら、いやらしく忍び笑いして打興じて、式部は流石に見るに見兼ね、「あすは早朝の出発ゆえ、もはや、おやすみなさるよう。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
そして、十時|比になって老婆が睡りかけたところで、表座敷でお滝が艶かしい忍び笑いをするような声をさした。
— 田中貢太郎 『狐の手帳』 青空文庫
作例 · 標準
先生の冗談に、生徒たちは皆、こらえきれずに忍び笑いをした。
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会議中、部長の滑稽な発言に、隣の同僚と忍び笑いを交わした。
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彼は彼女の失敗を見て、思わず口元を押さえて忍び笑いをこぼした。
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