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西窓

にしまど
名詞
1
標準
文例 · 用例
仏蘭西窓を右に避けて一脚の机を据える。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
少し開けよう」と上下の栓釘を抜き放って、真中の円鈕を握るや否や、正面の仏蘭西窓を、床を掃うごとく、一文字に開いた。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
「庭へ出よう、部屋の中は陰気でいけない」 席を立った宗近君は、横から来て甲野さんの手を取るや否や、明け放った仏蘭西窓を抜けて二段の石階を芝生へ下る。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
肩に手を掛けて押すように石段を上って、書斎に引き返した甲野さんは、無言のまま、扉に似たる仏蘭西窓を左右からどたりと立て切った。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
外気の中へ散開すれば、当然残響が稀薄になるのだから、その音は明らかに、テラスと続いている仏蘭西窓から入って来る。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
朝はまだ早くつて、西窓の障子の紙は薄雲のやうに光がなかつた。
石川啄木 不穩 青空文庫
今一度、真向うの仏蘭西窓の下側にコビリついている黄色い片割月を見上げたが、そのまま小さい身体とお河童さんを傾げながら白いマットを敷いた幅広い階段を小急ぎに降りて行った。
夢野久作 継子 青空文庫
仏蘭西窓に凭りかかって、豊頬に微笑を浮べながら、遠くの澄んだ空を見上げているのはエリスであった。
松本泰 P丘の殺人事件 青空文庫