検黴
けんかび
名詞
標準
文例 · 用例
而してここの神主は平素は三崎遊廓の検黴のお医者である。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
汽車の煤煙で化粧された名古屋駅近くの明治橋を渡つて、一直線に単線電車を凡そ十五分ほど乗ると、大門へ着くのだが、少し威勢のよい足なみで突き進むとやがて田圃へ出てしまつて、検黴病院のいかめしい建物が、目に痛いほどの寂しさを与へる。
— 小酒井不木 『名古屋スケツチ』 青空文庫
娼婦に対する検黴制度の実行が公娼には完全に行れ、私娼には不十分であるという理由はなさそうに想われる。
— 与謝野晶子 『私娼の撲滅について』 青空文庫
今日では芸妓も裏面では私娼の事を行う者が多いのであるから、検黴制度を彼らにも及ぼすのが当然である。
— 与謝野晶子 『私娼の撲滅について』 青空文庫
二日目の昼には、強制的に検黴された。
— 久生十蘭 『金狼』 青空文庫
検黴室の鉄の寝台にねかされたとき、葵は憤りと悲しみで心がさし貫かれるような気がした。
— 久生十蘭 『金狼』 青空文庫
わしは女給に検黴すればよいと思うなア」「ひどいことを言うな!
— 賀川豊彦 『空中征服』 青空文庫