利かす
きかす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to bring out (the effect of)
文例 · 用例
そうなればもはや人間というものは宇宙の片隅に忘れられてしまって、少数の観念と方則が独り幅を利かすようになって来るのである。
— 寺田寅彦 『物質とエネルギー』 青空文庫
銀子は岩谷に呼ばれて方々遠出をつけてもらっていたが、分けの芸者なので、丸抱えほど縛られてもいず、玉代にいくらか融通を利かすことも、三度に一度はしていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
与太者としての顔を、敗戦後のどさくさまぎれの世相の中で利かすことをむしろ軽蔑し、わざとグッドモーニングの銀ちゃんなどという安っぽい綽名を作って、自嘲しているのだった。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
しかしそればかりでは下宿屋で幅を利かすことは出来ない。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
一つには、彼女は苦しいほど幸福といっても良い気持をもて余して、豹一に口を利かす余裕も与えないくらい、ひとりで喋り出したからである。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
(註)ドン、ドン、ドン、は囃言葉、又は太鼓をもつて波の音を利かす。
— 詩集(1)初期詩篇 『小熊秀雄全集-2』 青空文庫
▼必要以上に薬を利かすとか、必要以上にジャナリズム編輯者を萎縮させるといふことは、これは単に作家個人の死活問題にとどまらない、文化面の萎縮として、正常な状態でないから、吾人は文化面の明朗化を望む意味からも、当局者にその間の事情に対する適応に敏感であることを望みたい。
— 大波小波 『小熊秀雄全集-20』 青空文庫
からだを拭くんだから」「あい、あい」「姐さんがいないと思って乙う幅を利かすね」と、お若はお花のうしろ姿を見送って言った。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
作例 · 標準
隠し味に山椒をピリッと利かすことで、脂の乗った鰻の脂っこさが中和されて味が引き締まる。
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内装にダークウッドの木目を利かすことで、高級感のある落ち着いた書斎のデザインに仕上げた。
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冬の暗くなりがちなコーディネートのアクセントとして、赤いマフラーを鮮やかに利かす。
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標準
to use (tact, wit, etc.)
作例 · 標準
会議の空気が重くなった時、彼は機転を利かして自虐的な冗談を飛ばし、一同の緊張を解いた。
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受付の女性が気を利かして温かいお茶を出してくれたおかげで、冷え切った体がようやく温まった。
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ピンチの場面で彼は知恵を利かし、取引先との契約を白紙に戻さずに済む代替案を提示した。
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