媚
こび
名詞頻度ランク #35390 · 青空 737 例
標準
flattery
文例 · 用例
新古今集の和歌は、亡び行く公卿階級の悲哀と、その虚無的|厭世感の底で歔欷しているところの、艶に妖しく媚めかしいエロチシズムとを、暮春の空に匂う霞のように、不思議なデカダンスの交響楽で匂わせている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
同人諸先輩に、媚びる心も無かつた。
— 太宰治 『義務』 青空文庫
むしろ近付いたら却って興醒めのしそうな懸念もある遠見のよさそうな媚態がこの山には少しあった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
若い芸妓たちは、娘の挑戦を快くは思わなかったらしいが、大姐さんの養女のことではあり、自分達は職業的に来ているのだから、無理な骨折りを避けて、娘が努めるときは媚びを差控え、娘の手が緩むと、またサービスする。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
彼女はばらばらになった顔の道具をたちまちまとめて、愛嬌したたるような媚びの笑顔に造り直した。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
一つの媚めいた青白くも亦とき色の神秘が、着物も皮膚も透して味覚に快い冷たさを与えた。
— 岡本かの子 『桃のある風景』 青空文庫
身にしむやうな媚めかしい聲に大屋根の方へと啼いて行く。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫
すなわち「媚態的」を意味する。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の言葉には媚がなく、いつも本心を語る。
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彼は上司に媚を売ることで、昇進しようとしている。
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その女優は、媚びを売ることなく、実力で道を切り開いてきた。
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