親魚
しんぎょ
名詞
標準
文例 · 用例
その歳は金魚の交媒には多少季遅れであり、まだ、プールの灰汁もよく脱けていないので、産卵は思いとどまり、復一は親魚の詮索にかかった。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
彼は骨組の親魚からして間違っていたことに気付いた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
復一は美事な蘭鋳の親魚を関西から取り寄せて、来るべき交媒の春を待った。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
放たれた幼魚は、三年ばかりのうちに完全な親魚となり、卵を孕んでくる。
— 豊島与志雄 『故郷』 青空文庫
数の子の親魚、すなわちにしんからしてそうであって、にしんの生は煮ても焼いてもさほど美味くないが、これを一旦四つ裂きにしたのを乾物にし、それをまた水でもどしてやわらかくし、その上、料理したものは立派に美食として取扱い得る力をもっている。
— 北大路魯山人 『数の子は音を食うもの』 青空文庫