紙商
ししょう
名詞
標準
文例 · 用例
人情杉板挾 一 下谷長者町に、筆屋幸兵衛という、筆紙商の老舗がある。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
従来の考へ方では、彼の生家が福井の旧家であり、富裕な紙商であつたのを棄てゝ、異母弟に譲つたと言ふ点に、一つの力点を置くからして、家を出る年が問題になつて来る。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
横浜市常盤町に、紙商小駒支店松井某方の軒端より、毎夜人魂出ずとの評判高く、市内の者はもちろん、その近在近郷辺りより草鞋ばきにて見物に押し掛くる者、毎夜何百人より千人以上に達し、その筋の取り締まりも、なにぶん行き届きかぬるほどの雑踏なるよし。
— 井上円了 『おばけの正体』 青空文庫
しかるに商工省の政策により、(五) 昭和二十年三月、個々の紙商は消失して「紙統制株式会社」すなわち「紙統」なるものが設立されるに及んで、各出版社に対しては紙の一手販売、「紙統」に対しては紙の一手買取りの特権を有つに至った。
— 嶋中雄作 『日本出版協会論』 青空文庫