小窓
こまど
名詞
標準
small window
文例 · 用例
そのまちには、よく似た路地が蜘蛛の巣のように四通八達していて、路地の両側の家々の、一尺に二尺くらいの小窓小窓でわかい女の顔が花やかに笑っているのであって、このまちへ一歩踏みこむと肩の重みがすっと抜け、ひとはおのれの一切の姿勢を忘却し、逃げ了せた罪人のように美しく落ちつきはらって一夜をすごす。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
馬場にはこのまちが始めてのようであったが、べつだん驚きもせずゆったりした歩調で私と少しはなれて歩きながら、両側の小窓小窓の女の顔をひとつひとつ熟察していた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
建物の背後の、ブランコのある所を見たいと思つて建物の横を廻りかけたが、何しろ休暇中だし、朝の五時半であつたし、小使の女房か女学部の舎監であつたか知らないが、炊事場の小窓から一寸顔をのぞけて、ケゲンさうにこちらを見たから、諦めてコソコソと引返した。
— 中原中也 『金沢の思ひ出』 青空文庫
何だかわたしが、たった一人、居ずまゐ正してこゝに座り、やつらの仲間がかはるがはる、その二っつの小窓から、わたしを覗いてゐるやうだ。
— 宮沢賢治 『疑獄元兇』 青空文庫
夜更けて彼が便所へ通うと、小窓の外の屋根瓦には月光のような霜が置いている。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
今頃はもう二股を半分越したろう、と小窓に頬杖を支いて嘲笑った。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
世界は自分らのためにのみできているとばかり思っているわれわれ愚かな人間は茫然としてテントの小窓からこの恐ろしい生命のあらしをながめてため息をつくであろう。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
四角な箱のような機械室の四つ角にかけわたした梁の上にやっと腰をかけて、おずおず手を延ばして小窓を開いた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
作例 · 標準
古い民家には、換気のために小さな小窓がたくさん付いていた。
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彼女は小窓から外を眺め、物思いにふけっていた。
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「この部屋、小窓しかないから少し暗いね。」
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