途端
とたん
名詞副詞頻度ランク #7543 · 青空 2864 例
標準
just (now, at the moment, etc.)
文例 · 用例
途端、目標を外れた銀貨はチチンと小石に衝突つて、跳返つて、囘轉つてベタリ。
— 萩原朔太郎 『二十三夜』 青空文庫
紳士の影に潛んで顏も上げず、蹲踞つて、風呂敷の包物を膝にかかへた儘、胸悸して居るのが不圖目を見張つて、壯侠の顏を偸視る、途端、その亦鋭い視線と出合つて、俯向と急に顏色を變へた。
— 萩原朔太郎 『二十三夜』 青空文庫
長い間、帰り途の半分位の道程を、私は何を考へてゐたのだらう、と、子供の姿の見えないことに気のついた途端に、考へたが、その時には、もう私は、先きに歩いてゐる、見えない子供たちに声をかけてゐた。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
彼等の仕事しながらの會話によつて對岸の廢工場が某の鑄物工場であつた事、それが漸く竣成していよ/\製造を始めようとする途端に經濟界の大變動が突發して其儘廢墟になつてしまつた事などを知つた。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
」と云った途端、がらんとした桔梗いろの空から、さっき見たやうな鷺が、まるで雪の降るやうに、ぎゃあぎゃあ叫びながら、いっぱいに舞ひおりて来ました。
— 宮沢賢治 『銀河鉄道の夜』 青空文庫
お齒ぐろ溝の角より曲りて、いつも行くなる細道をたどれば、運わるう大黒やの前まで來し時、さつと吹く風大黒傘の上を抓みて、宙へ引あげるかと疑ふばかり烈しく吹けば、これは成らぬと力足を踏こたゆる途端、さのみに思はざりし前鼻緒のずる/\と※けて、傘よりもこれこそ一の大事に成りぬ。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
お歯ぐろ溝の角より曲りて、いつも行くなる細道をたどれば、運わるう大黒やの前まで来し時、さつと吹く風大黒傘の上を抓みて、宙へ引あげるかと疑ふばかり烈しく吹けば、これは成らぬと力足を踏こたゆる途端、さのみに思はざりし前鼻緒のずるずると抜けて、傘よりもこれこそ一の大事に成りぬ。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
お齒ぐろ溝の角より曲りて、いつも行くなる細道をたどれば、運わるう大黒やの前まで來し時、さつと吹く風大黒傘の上を抓みて、宙へ引あげるかと疑ふばかり烈しく吹けば、これは成らぬと力足を踏こたゆる途端、さのみに思はざりし前鼻緒のずる/\と拔けて、傘よりもこれこそ一の大事に成りぬ。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫