寒温
かんおん
名詞
標準
文例 · 用例
殊に病気の時など医師に対して自から自身の容態を述ぶるの法を知らず、其尋問に答うるにも羞ずるが如く恐るゝが如くにして、病症発作の前後を錯雑し、寒温痛痒の軽重を明言する能わずして、無益に診察の時を費すのみか、其医師は遂に要領を得ずして処方に当惑することありと言う。
— 福沢諭吉 『女大学評論』 青空文庫
あの美学の入門などに云う色の上の寒温ですね。
— 芥川龍之介 『不思議な島』 青空文庫
これに反して、夏時は寒温針百度以上に上がり、ことに北風の襲い来たるときは、庭陰の暑気百二十度以上に達することありという。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
実にわが邦の気候はもって寒温の適度を得、その空気はもって乾湿の順序を失せず。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
南に翔り北に嚮う寒温を秋の雁に附け難し東に出で西に流る只|瞻望を暁の月に寄す 仲国の姿に、主上は思わず身をのり出された。
— 第六巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫