踏み分ける
ふみわける
動詞-一段動詞-他動詞
標準
to push through (a crowd, vegetation, etc.)
文例 · 用例
音が近づくにつけて大きくなる、下草や小藪を踏み分ける音がもうすぐ後ろで聞こえる、僕の身体は冷水を浴びたようになって、すくんで来る、それで腋の下からは汗がだらだら流れる、何のことはない一種の拷問サ。
— 国木田独歩 『郊外』 青空文庫
黒雲に足が生えて、青草を踏み分けるような勢いで無尽蔵に鼻を鳴らしてくる。
— 夏目漱石 『夢十夜』 青空文庫
草を踏み分ける足の音と、時々洩らす喘ぎ声とが、次第に更けて来る夜の裾野の、たった一つの音であった。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
鵜呑みにして埋めて来た哀しみが抉りだされるのだ、「蝦夷のうぐいすめは季節の去就にまよっておるのじゃ、たわけもの奴が、碌なことはあるまいさ」 いたどりの白ッぽい花が見えて、その草むらを踏み分けると、下にはシラッカリの谷川があった。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
それっきり彼等は無言で、草をごそごそ踏み分ける音だけを立てながら、私からだんだん遠ざかって行った。
— 堀辰雄 『三つの挿話』 青空文庫
」と、草を踏み分けると、いろいろのほかの虫が飛び出しました。
— 小川未明 『宿題』 青空文庫
斧田又平は小屋の中で、小さな火桶を抱えたまま、ふなばたを打つ川波の、ひそかな音を、聞くともなく聞いていたが、ふと、岸のほうで人の声がし、枯草をがさがさと踏み分ける音がしたので反射的に手を伸ばして刀を取った。
— 山本周五郎 『風流太平記』 青空文庫
きのふの酔がまだ残つてゐるつく/\ぼうし・ま昼ふかうして鳴子鳴る・ゆふべの夏草をふみわける音がちかづく・日ざかりあるくはつるんだ虫で 八月十六日朝風は秋風だ。
— 仙崎 『行乞記』 青空文庫
作例 · 標準
探検隊は、生いい茂る草木を踏み分けながら、ジャングルの奥地へと進んでいった。
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祭りの日、彼は大勢の観光客でごった返す参道の人ごみを踏み分けて、友人との待ち合わせ場所へ急いだ。
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深い雪を踏み分け、彼は山頂にある小さな祠を目指した。
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