兵児
へこ
名詞
標準
young man (between 15 and 25 years old)
文例 · 用例
そこには、網棚から兵児帯を吊して、首でも縊る時のように、輪の中へ顎を引っかけて、グウグウ眠っている男があった。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
が、吉田はすべての感情を押し堪えて、子供を背中に兵児帯で固く縛りつけて、高等係中村と家を出た。
— 葉山嘉樹 『生爪を剥ぐ』 青空文庫
紺の筒袖を着て白もめんの兵児帯をしめている様子は百姓の子でも町家の者でもなさそうでした。
— 国木田独歩 『春の鳥』 青空文庫
その時の犠牲は三十恰好の商人風の男で、なんでも茶がかった袷の着流しに兵児帯をしめていたように思う。
— 寺田寅彦 『五月の唯物観』 青空文庫
一声高く咆哮しておどり上がりおどり上がると、だだっ子の兵児帯がほどけるように大蛇の巻き線がゆるみほぐれてしまう。
— 寺田寅彦 『映画「マルガ」に現われた動物の闘争』 青空文庫
盲目縞の中古の筒袖の長着を着て、紺の兵児帯を前へ、きちんと結び挟んで居た。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
多磨太は白薩摩のやや汚れたるを裾短に着て、紺染の兵児帯を前下りの堅結、両方|腕捲をした上に、裳を撮上げた豪傑造り。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
この後を、道の小半町、嬉しそうに、おかしそうに、視め視め、片頬笑みをしながら跟いて歩行いたのは、糊のきいた白地の浴衣に、絞りの兵児帯無雑作にぐるりと捲いた、耳許の青澄んで見えるまで、頭髪の艶のいい、鼻筋の通った、色の浅黒い、三十四五の、すっきりとした男で。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
作例 · 標準
幕末の薩摩藩では、血気盛んな兵児たちが町の治安維持や軍事訓練に励んでいた。
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彼は若干二十歳の兵児だが、その体つきは大人顔負けのたくましさを備えている。
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兵児たちの威勢のいい掛け声が、静かな城下町の通りに響き渡った。
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