石門
せきもん
名詞
標準
文例 · 用例
白い衣にくるまった女が下を向きながら石門の中に消える。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
私はハイドパークの真向ひ大理石門地下鉄ステーションへ終電車近く駈けつけた。
— 岡本かの子 『英国メーデーの記』 青空文庫
ゆらぐ石門」「石のライオンが目をさまし吼えておどり上がる」という連鎖と比べてどこに本質的の差違があるか。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
或は、仏の御龕の如く、或は人の髑髏に似て、或は禅定の穴にも似つゝ、或は山寨の石門に似た、其の岩の根には、一ツづゝ皆水を湛へて、中には蒼く凝つて淵かと思はるゝのもあつた。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
われは憩はんこゝろなければ、ジエンナロと共に此島を一周し、南に突き出でたる大石門をも見ばやとて、漕手二人を呼び、岸なる舟に乘り遷りぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
舟人の物語に、この石門の奧に光りかゞやくところありといひしは、わが漂ひ着きし別天地を斥して言へるにはあらざるか。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
遊人の舟は相|銜みて洞窟より出で、我等は前に渺茫たる大海を望み、後に琅※洞の石門の漸く細りゆくを見たり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
烏帽子岩、風戻、大梯子、そこでこの犬帰の石門、遮陽石といふのださうな。
— 北原白秋 『日本ライン』 青空文庫