宝の子
たからのこ
表現名詞
標準
treasured child
文例 · 用例
この書の著者は米国在来のやり方の不備に飽き足らず末広君の色々な考えにすっかり共鳴したからのことと考えられるのである。
— 寺田寅彦 『工学博士末広恭二君』 青空文庫
しかし、これは火口から七キロメートルを隔てた安全地帯から見たからのことであって、万一火口の近くにでもいたら直径一メートルもあるようなまっかに焼けた石が落下して来て数分時間内に生命をうしなったことは確実であろう。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
が、少なくとも白官舎にまがりこまねばならぬほどの書生ではなく、ここに来たのは星野がいっしょにいようと勧めたからのことであるのを知っていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
しかしそれは新聞紙法違反位の軽罪で、二三ヶ月の拘禁を受ける位の程度を考へたからのことであつた。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
あえてこれを細く断る必要はないけれども、ちょうどその銚子が歩いた時、蝶吉が起きたからのことである。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
これは私が自分で玉蜀黍を蒔いてよく出来たから見に来と此間いつてやつたからのことで、私の大中好の人たち故、日和下駄一件は一寸忘れてしまひ、其晩|枕についてからもいろ/\あしたの楽しみのことを思て、夢にまで見る位でした。
— 若松賤子 『黄金機会』 青空文庫
はじめは秋雨にぬれた冷たい空気に吹かれすぎたからのことと思っていたが、座について見ると、悪いのは顔色ばかりではない。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
――だが、こんなことになったのも、俺が蔵書印を持合さなかったからのことで。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫