暁空
ぎょうくう
名詞
標準
文例 · 用例
そのように観て来て、私は日本の一般の若い女が、いつ、欧風エティケットの表面性を破っての男の節度の美、献身の美を理解し、それを求め、それらが生れるに可能な社会の条件をこしらえてゆくために努力しなければならないのはつまりは女自身であることを知るであろうと、遙かな暁空を眺めるような心持になるのである。
— ――世相寸評―― 『日本の秋色』 青空文庫
」折しもほの白い、暁空にも似た光が、夜空に流れて、草間がくれの月が次第に蒼白く輝き出た。
— THE SINS OF PRINCE SARADINE 『サレーダイン公爵の罪業』 青空文庫
ちょうど花頂山や如意ヶ|岳などの東山一帯の線が、暁空にくっきり浮き出して、紅の旗みたいな雲の裂け目から、旭光が縦横に走って見えたが、往来へ出て、北山西山のほうをみると、京の町や加茂の水は、まだ仄ぐらい残月の下に眠っていた。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
紅色に染めわけられた暁空を仰ぐと、何か、からからと笑いたいような――また、大声で歌でもうたいたいような気もちに駆られてならなかった。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
蔀をあげたそこの窓に、桔梗色の暁空が切り抜いたように望まれた。
— 第七分冊 『新書太閤記』 青空文庫
○ 星ふかき暁空に真向ひて飯たぶる時飛機かへりつぐ○ひよつとしたことが、いろ/\の事実を生むといふことを考へて、くれ/″\も健康を考へておすごし下さい。
— 折口春洋 『島の便り』 青空文庫