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橋向こう

はしむこう
名詞
1
標準
文例 · 用例
だいじな赤ん坊にかぜでもひかしちゃならねえから、てつだってあっちへ運んでいきな」 いいつけておいて、いたわりながら、おびえおののいているきょうだいふたりを橋向こうのその自身番小屋へいざなっていきました。
卒塔婆を祭った米びつ 右門捕物帖 青空文庫
橋向こうの小大橋までつきあってくんねえ。
正岡容 小説 圓朝 青空文庫
去年よりははずむそうで、といっているうちに橋向こうから、東京などの普請場で聞くような、女の声がしだいに高く響いてくる。
柳田国男 雪国の春 青空文庫
小松川橋向こうに「餌島」、板橋に「餌巳」、堀切の「大坂屋」も古い。
三遊亭金馬 江戸前の釣り 青空文庫
」 茶棚の傍の襖を開けて、つんつるてんな着物を着た、二百八十間の橋向う、鞠子辺の産らしい、十六七の婢どんが、「ふァい、奥様。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
―― 万世橋向うの――町の裏店に、もと洋服のさい取を萎して、あざとい碁会所をやっていた――金六、ちゃら金という、野幇間のような兀のちょいちょい顔を出すのが、ご新姐、ご新姐という、それがつい、口癖になったんですが。
泉鏡花 木の子説法 青空文庫
お願いついでに、橋向うの質屋へ行って、私がたしか一両であずけて置いた二寸ばかりの小さな観音像を受け出して下さいませんか。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
もう温泉場からその釣橋へ行く道の半ばからは、一方が小山の裙、左が小流を間にして、田畑になる、橋向うへ廻ると、山の裙は山の裙、田畑は田畑それなりの道続きが、大畝りして向うに小さな土橋の見えるあたりから、自から静かな寂しい参拝道となって、次第に俗地を遠ざかる思いが起るのである。
遺稿 遺稿 青空文庫