留錫
りゅうしゃく
名詞
標準
文例 · 用例
手紙を書いた文政十一年三月十日頃に、遊行上人は駿河國志太郡燒津の普門寺に五日程、それから駿河本町の一華堂に七日程|留錫する筈である。
— 森鴎外 『壽阿彌の手紙』 青空文庫
善無畏が留錫中初めて建てたといふ、恰好のいい多寶塔をちらと振仰ぎながら、私は仙人堂へ急いだ。
— 薄田泣菫 『久米の仙人』 青空文庫
この雪舟は、しばらく益田の萬福寺に留錫し、醫光寺に移り住み、吉田の大喜庵にその餘生を終つたらしい。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
大師がこの寺で密教を傳へられた關係から、爾來我が入唐の大徳は、慈覺大師でも智證大師でも、みな青龍寺に留錫するといふ風に、我が國の佛教と關係の尤も深い寺である。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫
佐渡や日向のような留錫期間の長い個所に、幾多の遺作があることは当然ですが、今日までの調査では滞留わずか三日間の所にすら形見が残るのです。
— 柳宗悦 『民藝四十年』 青空文庫