皚々
がいがい
形容動詞
標準
文例 · 用例
落花間断なく乱れ散り、いつしか路傍に白雪の如く吹き溜り候て、老生の入歯をも被い隠したりと見え、いずこもただ白皚々の有様に候えば老生いささか狼狽仕り、たしかにここと思うあたりを手さぐりにて這うが如くに捜し廻り申候。
— 太宰治 『花吹雪』 青空文庫
またロシアのある地方で牧牛が白皚々たる雪の強い光のため眼病を起すのを防ぐとて一種の眼鏡をかけさせた話がある。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
枯木が密集した森林のあるところ、一望|皚々の急勾配のところ、山と山との繋がりで馬の鞍のようになったところ――を通りました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
そして一人の小姓を通知に側口へ廻らせたあと、折柄雪も止んで、利休の有名な瀟洒たる庭園も満目白|皚々たる下に埋もれて単なる綿の取り散らしにしか過ぎない光景を、門越しに眺めて秀吉はほくそ笑みました。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
何物かこれ、この大都会を襲って、紛々|皚々の陣を敷くとあやまたるる。
— 泉鏡花 『註文帳』 青空文庫
41 船は白皚々たる雪に埋もれていたではないか!
— 渡辺温 『氷れる花嫁』 青空文庫
「皚々たる白雪山川を封じ了んぬ。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
△満目白皚々、銀※盛雪、好雪片々不落別処(すこし、禅坊主くさくなるが)、などゝおもひだす雪がよい。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫