茹章
茹章
名詞
標準
文例 · 用例
半身裸体の吾輩などは茹章魚のごとくになり申した。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
九時半の汽車で来庵の大前誠二さんを駅で迎へる、お土産として灘の生一本、茹章魚、干鰈。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
歯のぬけた口で茹章魚を食べビフテキを食べるのだから自分ながら呆れる、むろん噛みしめることは出来ないからほんたうには味へない。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
然らば当今の女子、その身には窓掛に見るような染模様の羽織を引掛け、髪は大黒頭巾を冠ったような耳隠しの束髪に結い、手には茹章魚をぶらさげたようなハンドバッグを携え歩む姿を写し来って、宛然生けるが如くならしむるものはけだしそのモデルと時代を同じくし感情を倶にする作家でなければならない。
— 永井荷風 『十日の菊』 青空文庫