売者
うりしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
一人の私服警官が粉煙草販売者を引致してゆく途中、小路から飛び出して来た数名がバラバラツと取りかこみ、各自手にした樫棒で滅茶苦茶に打ち素手の警官はたちまちぶつ倒れて水溜りに顔を突つ込んだ。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
そうした販売者と消費者との関係を脱し、「われ、ひとと共に繁栄せん」とする会旨を現実化したものとして、ヤマギシでは供給者と活用者の関係を位置づける。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
諸君、請う学者と書籍製造販売者とを混ずること勿れ」という調子で滔々と述べ立てると、前国会議員の某は、頻りに頭を左右に掉って不同意の態度を示した。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
文泉堂という本やがあってね、これは『古事類苑』だの何だのの月賦販売者ですが、いろいろの名士のところへまわって歩く、妙な中爺ですが、この男はいろんな人間を見ているものだから一種の哲学をもっていてね。
— 一九四一年(昭和十六年) 『獄中への手紙』 青空文庫
が、彼の苛立たしさは彼にエホバの「殿に入りてその中にをる売買する者を殿より逐出し、兌銀者の案、鴿を売者の椅子」を倒させてゐる。
— 芥川龍之介 『西方の人』 青空文庫
フォード自動車がやすくなるのは、フォードにくっついて生きている何万人という販売者たちの手数料が二〇パーセントから一七・五パーセントに切下げられたからであった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
たとえば二五ドルやすくなったフォード一台について、手数料のやすくなった販売者たちの負担はその二五ドルのうち一七ドル半。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
販売者たちの負担で、これまでより貧しくなった人々の財布から、フォードはこれまでよりも儲けようとしているのだった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫