本銀
ほんぎん
名詞
標準
pure silver
文例 · 用例
それから暫らくのこと、私の勤務先は、日本橋の三越デパートメントの裏で、日本銀行と向いあったところだが、その建物の中で私たちが占めている室からは、太田道灌以来の名城を、松の緑の間に、仰ぎ見られるので、はじめて松樹国の日本に落ちついた気がした。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
丸善から三越へ回って帰る時には、たいていいつも日本銀行まで歩いてそこから外濠線に乗る。
— 寺田寅彦 『丸善と三越』 青空文庫
今、橋の上を欄干に添って、日本銀行の方へ半ば渡り掛けると、橋詰の、あの一石餅の、早や門を鎖した軒下に、大な立ん坊の迷児のごとく蹲っていた男がむらむらと立つと、ざわざわと毛の音を立てて、鼻息を前にハッハッ獣の呼吸づかい。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
白い十字架や墓碑の群がつた傾斜の向ふに、増徳院の二本銀杏が見える。
— 中島敦 『かめれおん日記』 青空文庫
葉子は抜け毛の丸めたのや、巻煙草の袋のちぎれたのが散らばって箒の目一つない自分の家の前を目をつぶって駆けぬけたいほどの思いをして、ついそばの日本銀行にはいってありったけの預金を引き出した。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
須田町に出た時、愛子の車は日本橋の通りをまっすぐに一足先に病院に行かして、葉子は外濠に沿うた道を日本銀行からしばらく行く釘店の横丁に曲がらせた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
博文館が此の揺籃地たる本郷弓町を離れて日本橋の本町――今の場所では無い、日本銀行の筋向うである――に転じたのは、之より二年を経たる明治二十二年であったと記憶する。
— 内田魯庵 『二十五年間の文人の社会的地位の進歩』 青空文庫
閣下のお手許に置いて置けば、日本銀行へ供託して置くより安全です、ハヽヽヽ。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
作例 · 標準
この指輪は『ほんぎん』で作られているため、独特の光沢がある。
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この古い壺は、『ほんぎん』製なのかどうか鑑定士が調べている。
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『ほんぎん』は柔らかい金属なので、加工しやすい反面、傷がつきやすい。
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