簡粗
かんそ
形容動詞
標準
文例 · 用例
大切なのは、簡粗な清潔な秩序ある勤勞生活です。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
CASKILLS N.Y」といふ、森の中に、水色の屋根を持つた白い二階建の簡粗な木造づくりの家と、その前に独りの男が御者台にゐる一頭だての馬車がたゝずんでゐるの、ウラを見ると、「タルホが偉い作品を発表した!
— 牧野信一 『エハガキの激賞文』 青空文庫
ハネ釣籠の井戸があり梅や柿木の繁つてゐた草葺屋根の家が、アメリカ風の至極簡粗なカツテーヂに改装されて、阿父の外国友達の家族が料理人などを伴れて訪れた。
— 牧野信一 『熱海線私語』 青空文庫
それにしても今迄、最も簡粗な机と本棚と一枚の坐蒲団があるだけだつた自分の部屋が、まるで見違へる程乱雑に――然も何も彼も派手つぽい女もちのものに散らかされてゐるのを見て、無性な潔癖性を亢ぶらせたのです。
— 牧野信一 『早春のひところ』 青空文庫
歌子は、いつもの簡粗な着物を着て、陽やけのした顔を仰向かせて笑っていた。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
――されば、馳走の膳も、客来一味の簡粗たるも、山海の珍饌を以てお待ちくださるも、御随意にお始めあるがよろしかろう。
— 吉川英治 『上杉謙信』 青空文庫