上つ方
うえつがた
名詞
標準
nobles
文例 · 用例
その後さる町家から妻を迎えてからは、とうとうこれを本職のようにして上つ方に出入りをはじめ、自ら鼓の音に因んだ音丸という苗字を名宣るようになった。
— 夢野久作 『あやかしの鼓』 青空文庫
まあ、難有いお寺の庭、お宮の境内、上つ方の御門の内のような、歩けば石一つありませんでも、何となく謹みませんとなりませんばかりなのでございます。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
それに深切で優しいおとなしい女でございまして、あれで一枚着飾らせますれば、上つ方のお姫様と申しても宜い位。
— 泉鏡花 『政談十二社』 青空文庫
よくしたもので、上つ方はまあ少々はおでこでもそこは事が済みますが、下々の娘が出世をしようというには、さらりと打明けた処で容色じゃ。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
が上つ方においては例の有るを慮り無しを慮らざる用心から、依然旧慣に循わるるのであろう。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
お時世がお時世ですから、むろんのことに歌の一つもよもうというほどの者は、いずれもみな上つ方ばかりです。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
獄門番の非人は上つ方の女性を犯したうえに首を与えし罪軽からずとなして極刑の斬罪、旧罪をあばかれた小田切久之進の江戸払いは当然のことでしたが、ふたりの姉妹たちのうえには、人を騒がした罪は憎しとするも、根がかたき討ちにその動機を発していましたものでしたから、四日の入牢だけで軽く放免になりました。
— 生首の進物 『右門捕物帖』 青空文庫
先生は、「早くそう云ってくれればいいに」と、上つ方のお上品さんを怨んだ……しかし、とにもかくにもいろいろと苦心して、その二人の少女を遠ざけた。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
作例 · 標準
例句