渾天
こんてん
名詞
標準
文例 · 用例
渾天に散布された星の位置を覚えるのに、星の間を適当に直線で連ねていろいろの星座をこしらえる。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
都の渾天寺は今や工事中で、役夫が数百人もあつまっている。
— 酉陽雑爼(唐) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
『渾天儀』に曰く天形弾丸の如く、地天中に在り、天、地外を包む、鶏卵の黄を続るが如し。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
從つて相當廣い庭の一隅に、二階建四方見開きの塔があり、最上階に渾天儀などを据ゑて、晴れさへすれば毎晩その上から星の運行を眺め、國家の盛衰から、市井の一個人の運命までも測るといふ、大變な觸れ込みで、お玉ヶ池の一角に塾を構へてゐるのでした。
— 軍學者の妾 『錢形平次捕物控』 青空文庫
その渾天儀を据ゑた塔の頂上、北向の欄干から、美しい妾のお照が、眞つ逆樣にブラ下つた圖は、殘酷で無恥な惡戯としか思へなかつたのです。
— 軍學者の妾 『錢形平次捕物控』 青空文庫
この塔の二階の八疊は、渾天儀の番人を置く部屋に造られたのですが、妾のお照が入つて來ると、さすがに本妻の里江と同じ屋根の下に入るのを憚かつたか、自ら進んで渾天儀の番人になり度いと言ひ出し、離室の塔の二階を整理させて、此處に住むことになつたのです。
— 軍學者の妾 『錢形平次捕物控』 青空文庫
こけおどしの渾天儀に櫓時計でせう。
— 軍學者の妾 『錢形平次捕物控』 青空文庫
――この渾天儀の臺の下に?
— 軍學者の妾 『錢形平次捕物控』 青空文庫