書き成す
かきなす
動詞
標準
文例 · 用例
此頃は皆さんに読んで戴いて誠に御迷惑をかけますが、私は何うして、皆さんのお書きなすつた物を拝見して、迷惑処か、こんな結構なものはないと思ふんです。
— 泉鏡花 『いろ扱ひ』 青空文庫
今年より卯月八日は吉日よ 尾長蛆虫成敗ぞする「ここに倒にはってあるのは、これは誰方がお書きなすった、」「……南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……」「ああ、佳いおてだ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
なかなかうんと言わねえんで、だんだん日が経つ、世間が騒いで悪事露見になりゃ御家の名に傷がつくというところから、人目をごまかそうと遠藤様がひと狂言お書きなすって、仰せの心中者をひと組こしらえたというんですよ。
— 幽霊を買った退屈男 『旗本退屈男 第十話』 青空文庫
だからこそ、だんなも一服盛って、早く宗助の野郎をやみからやみへかたづけてほしいと、わざわざお書面をお書きなすったもんだ。
— 七化け役者 『右門捕物帖』 青空文庫
おれひとりへのおいいつけなら、ちゃんとお名ざししてあるべきはずなのに、どこを見ても右門の右の字も見当たらねえのは、お奉行さまがこの騒動を大あな(事件)とおにらみなすって、いくらか人がましいあば敬とおれとのふたりに手配りさせようと、同じものを二通お書きなすった証拠だよ。
— のろいのわら人形 『右門捕物帖』 青空文庫
』『それに貴方が又、馬鹿に景氣をつけてお書きなすツたんですからな。
— 石川啄木 『菊池君』 青空文庫
』『それに貴方が又、馬鹿に景気をつけてお書きなすツたんですからな。
— 石川啄木 『菊池君』 青空文庫
』『ホラ、猪子さんの御書きなすつたとかいふ――』『むゝ、あれですか。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫