死にゆく
しにゆく
動詞-五段-行く動詞-自動詞
標準
to be nearing death
文例 · 用例
浮雲ひとつ無い空だ、めらめらと燃える樣にとも、または、死にゆく靜けさを持つたとも、いづれとも云へる眞夏の空だ。
— 夏の寂寥 『樹木とその葉』 青空文庫
なべてみな死にゆく夜半を、黄金なすほのほの宮に、 火吹だるま、常若のわが世を夢み、やがてまた氣長に倦みぬ。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
恐らくこれは餘計な事でせう、來年の事を言つてすら鬼が笑ふと云ふのに、まして死にゆく者が生きて殘る人の生活に干渉するなんて、ほんとにいらざるおせつかいです。
— 水野仙子 『響』 青空文庫
後の作者は二人が死にゆく姿をえがくが如くに形容して、お染に対しては「女肌には白|無垢や上にむらさき藤の紋、中着緋紗綾に黒繻子の帯、年は十七|初花の、雨にしおるる立姿」と唄った。
— 岡本綺堂 『鳥辺山心中』 青空文庫
京都より) 死にゆく姉 無事御帰省なされ日々|障りなくお暮らしなされます由、安堵いたします。
— 倉田百三 『青春の息の痕』 青空文庫
しかし如何なる場所で余は死ぬるにしろ、――絞首台にしろ、流刑地にしろ、その他如何なる場所であつても、――余はただ一つの考を以て死にゆく。
— 河上肇 『随筆「断片」』 青空文庫
」といふ日の来るべきことの、固き信念を以て死にゆくであらう。
— 河上肇 『随筆「断片」』 青空文庫
車が公園の外郭に沿って廻り始めたとき、矢代は突然、もう二度とは見られぬ死にゆく病人と別れるような淋しさを感じて胸が詰って来るのだった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
作例 · 標準
彼は静かに、死にゆく時間を過ごしていた。
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死にゆく母の顔は、安らかに見えた。
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病室には、死にゆく命の重みが満ちていた。
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