貸し金
かしきん
名詞
標準
文例 · 用例
お貸し金でございましょうかしら?
— 左刺しの匕首 『右門捕物帖』 青空文庫
――お貸し金のほうなら、もう暮れもさし迫っておることでございますゆえ、抵当がないとお立て替えできかねますが……」「金に用はない。
— 左刺しの匕首 『右門捕物帖』 青空文庫
昔、親父の世話になつたやつらで、時めいてゐたのも、難渋してゐる一家に報恩の手を差しのべるどころか、却つて、少しばかりの貸し金をうるさく取り立てようとしたりした。
— 武田麟太郎 『大凶の籤』 青空文庫
鍛冶富は、人のうわさによれば、だいぶお艶に食指が動いてそのために、金もつぎこめば、また到底そのほうの望みがないとわかってからは、かなり激しく貸し金の催促もしたようだけれど。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
また、「義理、人情で算盤玉ははじかれない」と云うて貸し金の取り立ては一歩も譲ろうとはしない。
— 矢田津世子 『神楽坂』 青空文庫
当時五十二歳の猪之さんは貸し金の取り立てで相模屋へ足をはこぶうちお初をみかけて、そのぼってりとした、どことなく愛嬌のある顔つきが可愛くなってきた。
— 矢田津世子 『神楽坂』 青空文庫
貸し金は小口を主として、返済は三ヵ月限度とし、貸付範囲はサラリーマンを主としていた。
— 矢田津世子 『※女抄録』 青空文庫
だって私貸し金の催促に行かせられるのは生れて始めてですもの、厭だろうじゃ有りませんか。
— 宮本百合子 『お久美さんと其の周囲』 青空文庫