掩護
えんご
名詞
標準
文例 · 用例
産米檢査制度も、重量の差額から來る、生産者の損失を掩護することについて、適宜な方法を取るべきではないだらうか?
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
掩護のために味方の打ち出した大砲が敵塁の左突角に中って五丈ほどの砂煙りを捲き上げたのを相図に、散兵壕から飛び出した兵士の数は幾百か知らぬ。
— 夏目漱石 『趣味の遺伝』 青空文庫
酔と云ふ牆壁を築いて、其掩護に乗じて、自己を大胆にするのは、卑怯で、残酷で、相手に汚辱を与へる様な気がしてならなかつたからである。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
酔と云う牆壁を築いて、その掩護に乗じて、自己を大胆にするのは、卑怯で、残酷で、相手に汚辱を与える様な気がしてならなかったからである。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
例へば、クリークの中を泳いですすむまね、掩護物のかげからかげに腰をかがめていく動作、トーチカを占領して万歳を絶叫する途端に腹をうたれて、ころころと土堤からころがりおちるところ――それらはみんな真にせまつてゐた。
— 新美南吉 『耳』 青空文庫
そして何物が掩護せられてあるのか。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
その際|初鹿野源五郎忠次は主君義信を掩護して馬前に討死した。
— 菊池寛 『川中島合戦』 青空文庫
掩護物の作業をして居た官軍の工兵は、その不意に驚いた為、周章は全軍に及んだので、ついに退却の止むなきに至った。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫