いけ図々しい
いけずうずうしい
形容詞
標準
impudent
文例 · 用例
僕の懇意な旅館は全山一の大廈高楼で、何百畳といふ大広間がいくつもあるといふほどの構へでも、至つて風態からして怪し気な、その癖顔つきばかりは威張つてゐる見たいだけで変梃な僕でも、常々便宜をはかつて呉れ、私は今宵は鳳仙閣で独酌して見度いなどゝいけ図々しいことを申出ても、快く承諾して呉れた。
— 牧野信一 『自烈亭』 青空文庫
」 銑太郎に引きかへて私は、妙に異様な心細さにさそはれながら、さつきまでのいけ図々しい客の音声とは、これもまた恰で違つた子供のやうな声で、そんなことを云つたりした。
— 牧野信一 『冬物語』 青空文庫
」「憤らなくつたつて好いわよ、母さん、田代クンの云ふことだつて、まるツきり当になんてなりはしないわよ、母さん、彼奴こそいけ図々しいのよ。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
ほんとうにうちの先生くらい、いけ図々しい人ったらありゃしないわよ。
— 平林初之輔 『或る探訪記者の話』 青空文庫
」 竹下さんも、それで――村井さんと同じいけ図々しい理想派といふわけなんぢやないの――と云ひ放つて先へ駆け抜けた。
— 牧野信一 『南風譜』 青空文庫
それにも関はらず、いけ図々しい甘ツたるさを振りまいて、彼奴はまた親父のことを書きやアがつた、つい此間!
— 牧野信一 『蝉』 青空文庫
卓連俊 (戸口に立ち停って階下を見下ろす)どうもいけ図々しい野郎だ!
— ――十四の場面―― 『安重根』 青空文庫
「貴様、どろぼうの端くれだな、貴様たちと約束をした覚えはない」 大抵のどろぼうならば、この豪傑画家の白雲から一喝を食えば、尻尾を捲くであろうのに、こいつに限ってどこまでも、いけ図々しい。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
彼のいけ図々しい頼みごとに驚いた。
いけ図々しくも他人の物を勝手に使った。
その子供のいけ図々しい態度は躾が必要だ。
いけ図々しく仲間に入ろうとするのは控えるべきだ。