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意念

いねん
名詞
1
標準
文例 · 用例
試みに秋の夜の長き寂寞さを、人間と關係殆ど絶えたる江心一艇の闇に守り明かして、何を何樣したいと云ふ意念も餘り動かすこと無きまゝ曉天日出づる時にまで至つて見るが宜い。
幸田露伴 努力論 青空文庫
吾が體内へ飮料食物を吸收するといふでも無く、意念の火の手を特に擧げるといふでも無いのに、午前一時より二時半頃までの氣合に比して、天明らかに曦昇る頃の氣合は、大に相違するで有らう。
幸田露伴 努力論 青空文庫
二日め、三日めは、飢えと寒気に、肉体の苦痛がはなはだしかったが、きのうあたりからは、身心ともに痺れて生ける屍のような肉体の殻に、ただ、彼の意念の火が――生命の火だけが――赫々と求法の扉に向って燃えているのであった。
吉川英治 親鸞 青空文庫
二人の意念は、この大事業の完成が近づくと共に白熱化して、まったく土と汗とに同化してしまった鬼そのものに見えてきた。
吉川英治 青空文庫