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とろ火

とろび
名詞
1
標準
low flame
文例 · 用例
山椒昆布を煮る香いで、思い切り上等の昆布を五分四角ぐらいの大きさに細切りして山椒の実と一緒に鍋にいれ、亀甲万の濃口醤油をふんだんに使って、松炭のとろ火でとろとろ二昼夜煮つめると、戎橋の「おぐらや」で売っている山椒昆布と同じ位のうまさになると柳吉は言い、退屈しのぎに昨日からそれに掛り出していたのだ。
織田作之助 夫婦善哉 青空文庫
風呂はとろとろ火ながら、ちいちいと音がしてる。
伊藤左千夫 隣の嫁 青空文庫
今しこそ胸のとろ火のもも絡み靜かに解けめ、使ひ女の老女しろ鷺、眠り目の夢見すがたや。
薄田泣菫 泣菫詩抄 青空文庫
山女魚は魚なのか、水の気なのか、こんがりとでも焼いたら、その香ひはとろ火で反りかへる。
北原白秋 香ひの狩猟者 青空文庫
塩引鮭の肉汁といふのは、名前通りに塩鮭の切身をとろ火で煮出した汁である。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫
そしてとろ火で湯を沸かしてある支那製の古い土瓶について説明して聞かした。
徳田秋声 青空文庫
グツグツ煮えはじめた頃合いを見はからって土鍋の真ん中へ梅干を落して、あとはとろ火で気長に煮あげる。
矢田津世子 茶粥の記 青空文庫
昆布や、煮干を大きな木綿袋に入れ、五右衛門釜のやうな鉄釜にひたして、とろ火でいつときだしを取るのですが、その間、土間へ水を打つて、バンコ(腰掛)や台の上を拭いておくのが仕事なのでありました。
林芙美子 小さい花 青空文庫
作例 · 標準
シチューはとろ火でじっくり煮込むと、具材が柔らかくなって美味しくなる。
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スープを温めるときは、焦げ付かないようにとろ火でゆっくりと。
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母はいつも、魚の煮付けをとろ火で時間をかけて作ってくれた。
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