身々
身々
名詞
標準
文例 · 用例
若者血|凝り毛|竪つまで怖ろしかったが、思い切って蛇群中に割り込むと、蛇ども怒り嘯き、口を開いて咬まんとすれど、身々密に相纏うて動作自在ならず、かれこれ暇取る内に、若者蛇王の前の乳皿に麪麭を浸し、速やかに口に含んで馳け出した。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
抽象的な畏ればかりは妖怪となり、現實のまゝ若い衆自身々々を露はにする樣な行事にもなり、其が職業化し、藝術化した。
— まれびとの意義 『國文學の發生(第三稿)』 青空文庫
そしてこのようにいつまででもきりのない波の上、船の中の住居だから身々となる時のきまりわるさ、心苦しさをどうしたらよいだろう』なんかと云って居られた言葉も今ははかないかねごととなってしまった。
— 宮本百合子訳 『「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)』 青空文庫
それだが又、身々となってから幼児を育てて置いて亡き人のかたみと思って見たならば悲しみはまさるともなぐさめられる事はきっとあるまい。
— 宮本百合子訳 『「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)』 青空文庫
身々とも御なりになったのち幼き御子様を御育になって亡い人の形見と御らんなってまだそれでも御心がいがなかったら此のみの様をかえ亡い人の御菩提を御ともらいなさいませ。
— 宮本百合子訳 『「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)』 青空文庫