織り屋
おりや
名詞
標準
文例 · 用例
織らすものは急いで織り屋へ命じることにしますから」 こう言うのを姫君が聞いていて身にしまぬわけもない、人に不審を起こさせまいと奥のほうに向いていた。
— 手習 『源氏物語』 青空文庫
九月十日 晴、二百廿日、行程三里、日奈久温泉、織屋(四〇・上)午前中八代町行乞、午後は重い足をひきずつて日奈久へ、いつぞや宇土で同宿したお遍路さん夫婦とまたいつしよになつた。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
主人の細君の説明によると、此織屋の住んでゐる村は燒石ばかりで、米も粟も収れないから、已を得ず桑を植ゑて蠶を飼ふんださうであるが、餘程貧しい所と見えて、柱時計を持つてゐる家が一|軒丈で、高等小學へ通ふ小供が三|人しかないという話であつた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
すると織屋も、「本當のこんだよ、奧さん。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
織屋は色々の反物を主人や細君の前へ突き付けては、「買つて御呉れ」といふ言葉をしきりに繰り返した。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
主人夫婦は又閑だと見えて、面白半分に何時迄も織屋を相手にした。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
「織屋、御前さうして荷を脊負つて、外へ出て、時分どきになつたら、矢張り御膳を食べるんだらうね」と細君が聞いた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
織屋は、飯を食はす所が茶屋だと答へた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫