帰藩
きはん
名詞
標準
文例 · 用例
親兄弟親類までが娘の身内は、みんな去年の秋から、殿とごいっしょに帰藩中でおじゃりますゆえ、ふと思い出したのが、そなたさまのおうわさでおじゃりました。
— 因縁の女夫雛 『右門捕物帖』 青空文庫
「察しまするに、伊豆守様ご帰藩中でござりますな」「しッ、声が高い!
— 血染めの手形 『右門捕物帖』 青空文庫
見ているうちに、かれの緻密このうえもなき明知は利刃のごとくにさえ渡って、犯行のあった土地が徳川宿老のご城下であるという点と、さながらその犯行が伊豆守の帰藩を待つようにして突発したというその二つの点に、ふと大きな疑問がわいてまいりましたものでしたから、右門は猪突にことばをかけました。
— 血染めの手形 『右門捕物帖』 青空文庫
そして五月には阿部正弘が枳園の帰藩を許した。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
実は霞亭は初め単身入府し、尋で一旦帰藩し、更に孥を将て東徙した。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
」 七月と八月との詩の間に、「送山村士彦帰福山」、「恭次高韻、時駕将帰藩」の二詩がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
正寧の帰藩の月日は、伯爵家の記録を検して知ることが容易であらう。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
殿様御帰藩被遊候に付、朝五半時揃総出仕、午刻御著。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫