藤紫
ふじむらさき
名詞
標準
dark lilac (color)
文例 · 用例
それは底の方に藤紫色の陰翳を持つてゐた。
— 梶井基次郎 『闇への書』 青空文庫
その雲はその尨大な容積のために、それからまたその藤紫色の陰翳のために、茫漠とした悲哀を感じさせた。
— 梶井基次郎 『闇への書』 青空文庫
その雲はその地球に面した側に藤紫色をした陰翳を持っていた。
— 梶井基次郎 『蒼穹』 青空文庫
そしてその尨大な容積やその藤紫色をした陰翳はなにかしら茫漠とした悲哀をその雲に感じさせた。
— 梶井基次郎 『蒼穹』 青空文庫
中に咲いたやうな……藤紫に、浅黄と群青で、小菊、撫子を優しく染めた友染の袋を解いて、銀の鍋を、園はきら/\と取つて出た。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
……あゝあの時の、死顔が、まざ/\と、いま我が膝へ…… 白衣幽に、撫子と小菊の、藤紫地の裾模様の小袖を、亡体に掛けた、其のまゝの、……此の友染よ。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
「衣絵さん……」 品のいゝ、藤紫の鹿子切の、円髷つやゝかな顔を見た時。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
藤紫の半襟が、なるべく隠れるように襟元をつめた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫