別誂え
べつあつらえ
名詞動詞-サ変
標準
special order
文例 · 用例
それゆえ、川に架け渡した小橋は洪水のときを慮って橋礎から別誂えに高く築いたその上にも水の届かないよう高く聳えさして架け渡してあるので、そこだけ海亀の背でも蟠っているかのように平野の景色の中に眼立ちます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
手で撫でても、ハンケチで拭いても、又は別誂えの咳払いをしても、鼻の表現ばかりは掻き消す事も吹き払う事も出来ないのであります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
相手の不思議なあの構えを、突き崩すのが急務である」 やがて道具を着けおわると、別誂えの太く長く、持ち重りのするしないを握り、静かに道場の真ん中へ出た。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
」 大きなことをいうと思ったが、だんだん訊くと、大牟田にある三井の染料工場から「劇薬」をシャくうのに使うとかで、別誂えの註文だったという。
— 徳永直 『冬枯れ』 青空文庫
おことば中ながら、あの縫着はけものじゃアげえせん、黒馬の尻尾を膠で貼りつけた別誂えの小道具なんで」「馬のしっぼ!
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
喬之助と右近の影武者同士は例によって神出鬼没をきわめ、魚心堂はその唯一の武器である別誂えの釣竿を振り廻し、知らずのお絃ちゃんは男装している。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
殊に、何の祝いの時であったか「英ちゃんに、別誂えの洋服を頼んでおいたから」と、ぼくを俥に乗せ、南京町の支那人の裁縫師の店までわざわざ仮縫いに連れて行かれたことなどもある。
— ――四半自叙伝―― 『忘れ残りの記』 青空文庫
授かった仕事を天職と心得て、後生大切に勤めているのさ」「然う簡単に諦めのつく人は仕合せです」「君は矢っ張り恒産に禍されている」「そんなことはない積りです」「いや、特別誂えの人生を望んでいる」「決して然ういう意味じゃないです。
— 佐々木邦 『負けない男』 青空文庫
作例 · 標準
このスーツは私の体型に合わせて作ってもらった別誂えの品です。
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お茶会のために、老舗の和菓子屋で別誂えのお菓子を頼んでおいた。
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既製品では満足できず、職人に頼んで別誂えの家具を作ってもらった。
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