とさ
とさ
表現
標準
apparently
文例 · 用例
それはもう、疲れしぼみ、悔とさびしい微笑としか持つてはをらぬけれど、それは此の世の親しみのかずかずが、縺れ合ひ、香となつて籠る壺なんだ。
— 中原中也 『疲れやつれた美しい顔』 青空文庫
彼にとつて印象といふものは、或ひは現識といふものは、勘考さるべきものでも翫味さるべきものでもない、そんなことをしてはゐられない程、現識は現識のまゝで、惚れ惚れとさせるものであつたのです。
— 中原中也 『宮沢賢治の詩』 青空文庫
そこで、私としては、良心を澄ませる、即ち謙虚な気持を修熟させることが第一だと思ひ、従つて、当分発表するものは、旧作であるから、それがつまらないからといつて、如上の考へをも愚であるとされたくない。
— 中原中也 『詩壇への抱負』 青空文庫
――芸術といふものが、卑近な意味では、屡々女性的なものだとせられ、甚だしくは論理を無視する処から発生するとさへ考へられるにも拘らず、実は、芸術くらゐ論理的な謂はゞ男性的な性格と環境とを必要とするものはないやうに思はれる。
— 中原中也 『詩と現代』 青空文庫
これは何も何方に近いから良いとか悪いとかいふのではなくて、尠くとも一般からは却て短歌より発展して出来たものとされてゐる新短歌が却てその精神に於て俳句に近いといふことを注意してみたかつたまでである。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
人々は此のフランスのサッフォを、幼年用の教訓詩人とさへ思ひ誤つた。
— 中原中也 『デボルド―※ルモオル』 青空文庫
自体芸術といふものは、それが研究の対象とされる限りに於ては如何にも科学的に闡明され得るものではあれ、制作される限りでは、生れるものであつて生むものではないのである。
— 中原中也 『近頃芸術の不振を論ず』 青空文庫
文学に、親しんでゐるといふ、まことに文学者にとつて当然のことさへ出来てゐるならば、決して起らない筈の問題が、数々の問題の過半を占めてゐるといふやうなこともあるものであると、今更思ふ人も少くなくて欲しいことである。
— 中原中也 『文学に関係のない文学者』 青空文庫
作例 · 標準
「昔々、あるところに正直なおじいさんがおったそうな。とさ」と、祖母が語り聞かせてくれた。
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語り部が「めでたしめでたし、とさ」と締めくくると、子供たちは満足そうに拍手した。
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遠い国の物語は、いつも不思議な響きの「とさ」という言葉で終わるのが常だった。
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