木尻
きじり
名詞
標準
文例 · 用例
木尻座の筵に、ゆたかに、角のある小判形にこしらへて積んであつた餅を、一枚、もろ手、前脚で抱込むと、ひよいと飜して、頭に乘せて、一つ輕く蜿つて、伸びざまにもとの障子の穴へ消える。
— 泉鏡太郎 『間引菜』 青空文庫
木鼻、木尻の作業もまだ始まっていない。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
第一部第三章の二節目の中にある小谷狩、大谷狩、それから木鼻、木尻の作業なぞの言葉も註なしにはどうであらう。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
是が炉辺の下座を意味する木尻と混合して、薪を置く所をキジリという例はまた多いのである。
— 柳田国男 『木綿以前の事』 青空文庫
それから残りのいま一側の炉端が、下座・下郎座または木尻である。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫
嫁は木尻筋からもらえという諺などもあって、一段と身分の低いものの坐席である。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫