咽ぶ
むせぶ
動詞-五段-バ行動詞-自動詞
標準
to be choked
文例 · 用例
その顔の色、その目の光はちょうど悲しげな琵琶の音にふさわしく、あの咽ぶような糸の音につれて謡う声が沈んで濁って淀んでいた。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
一輪車が咽ぶその反対の方向では、白楊の丸太を喰うマッチ工場の機械鋸が骨を削るようにいがり立てた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
絃の音は、前よりも高くふるえて、やがて咽ぶように落ち入る。
— 寺田寅彦 『秋の歌』 青空文庫
しかしてわれ今再びこの河畔に立ってその泉流の咽ぶを聴き、その危厳のそびゆるを仰ぎ、その蒼天の地に垂れて静かなるを観るなり。
— 国木田独歩 『小春』 青空文庫
山影ながら颯と野分して、芙蓉に咽ぶ浪の繁吹に、小き輪の虹が立つ――あら、綺麗だこと――それどころかい、馬鹿を言へ――男の胸は盥に引添ひて泳ぐにこそ。
— 泉鏡太郎 『婦人十一題』 青空文庫
斜面の玉女が咽ぶやうで、惱ましく、息ぐるしさうであつた。
— 泉鏡太郎 『露宿』 青空文庫
」 七 桜の咲く五月ともなると、梅も桃も一時に咲き、嫩葉の萌え出る木々の梢や、草の蘇える黒土から、咽ぶような瘟気を発散し、寒さに怯えがちの銀子も、何となし脊丈が伸びるような歓びを感ずるのであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
じきに最後の呼吸ががくりと咽喉に鳴り、咽ぶように絶えてしまい、医師の駈けつけた時分には、死者の枕を北に直し、銀子も自分の寝床にかえっていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
作例 · 標準
火災現場の立ち込める煙に咽びながら、彼は必死に出口を探し求めた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
都会の排気ガスに咽ぶ毎日から抜け出したくて、田舎への移住を決意した。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
新緑のむせぶような香りが、窓を開けた瞬間に部屋いっぱいに広がった。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview