寄り縋る
よりすがる
動詞
標準
文例 · 用例
固より俺は俺に寄り縋る者に對するに憐みを以つてする事を知つてゐる。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫
俺は俺に寄り縋る者の誠實と專心とに答へるに同情と愛とを以つてする事を知つてゐる。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫
併し寄り縋る者に對する俺の愛は俺の全身を擧げて期待し追求してゐる一大事に對しては、不幸にして本質的に何の附加する處もない些事である。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫
此愛は積極的に俺の本質的生活の焦點に立つ力を持つてゐないから、俺はステンダールと共に、此寄り縋る者が「文字通りに俺の生活を充した」と云ふ事が出來ない。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫
ひとへに寄縋る、薄暗い、消えさうに、ちよろ/\またゝく……燈と言つては此一點で、二階も下階も臺所も内中は眞暗である。
— 泉鏡太郎 『間引菜』 青空文庫