朱塗り
しゅぬり
名詞名詞-の形容詞動詞-サ変
標準
painting something vermillion
文例 · 用例
東京で震災前までは深川へんで見かけたことのあるあの定斎屋と同じようなものであったらしいが、しかし枇杷葉湯のあの朱塗りの荷箱とすがすがしい呼び声とには、あのガッチンガッチンの定斎屋よりもはるかに多くの過去の夢と市井の詩とを包有していたような気がする。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
棚の上には、こはれかゝった植木鉢や、古い朱塗りの手桶や、そんながらくたが一杯でした。
— 宮沢賢治 『鳥箱先生とフウねずみ』 青空文庫
十番館ははじめ進駐軍専用のキャバレエとしてつくられたので、シャンデリア代りに祇園趣味の繋ぎ提灯をつり、階段は御殿風に朱塗りだった。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
いやねえ」 不潔だわ――と、顔をそむけた拍子に、ホールの奥の朱塗りの階段が、いつもより毒々しい色で眼に来た。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
これは三輪の社の大物主神が、勢夜陀多良媛という女の方のおそばへ、朱塗りの矢に化けておいでになり、媛がその矢を持っておへやにおはいりになりますと、矢はたちまちもとのりっぱな男の神さまになって、媛のお婿さまにおなりになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
静かに頭をめぐらすと、淡いピンク色のシュミーズ一つで、朱塗りの鏡台を光線の都合を計って、畳の真中に持ち出して、化粧をしている美和子の姿が、ピチピチした新鮮な、一枚の油絵のように眺められた。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
朱塗りの出前の荷と、浴衣の水色模様は、この木版画を生かすであろうと思った。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
岡の東端ひときわ木立の深いあたりに、朱塗りの不動堂がほんのりその木立の上に浮きだしている。
— 伊藤左千夫 『紅黄録』 青空文庫
作例 · 標準
神社の入り口には、見事な朱塗りの鳥居がそびえ立っている。
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祖母から譲り受けた朱塗りの椀は、お正月の膳に欠かせない。
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この寺院の回廊は朱塗りが美しく、新緑の季節には見事なコントラストを描く。
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