微苦笑
びくしょう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
faint, ironic or bittersweet smile
文例 · 用例
」 大吉が微苦笑浮べて、T「昨日の事は 昨日の事サ」 と言って黙って了う。
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
」 と、僕早速呶鳴りはしたものの、口|邊には微苦笑を抑へきれぬ始末。
— ―將棋いろいろ― 『下手の横好き』 青空文庫
少少うがち過ぎてゐて、良人久米正雄ならずとも、思はず微苦笑せずにはゐられない。
— 南部修太郎 『麻雀を語る』 青空文庫
村役場から配布される自治案内に、七分搗米に麦をまぜて食えば栄養摂取が十分になって自から健康増進せしむることができると書かれてあって、微苦笑を催させずに措かなかったのはこの二月頃だったが、産業組合購買部から配給される米には一斗に二升の平麦が添加されることになった。
— 黒島傳治 『外米と農民』 青空文庫
ひとりでに、微苦笑が口をついて出た。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
右門と伝六の微苦笑。
— 山中貞雄 『右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法』 青空文庫
△行乞してゐると、村の餓鬼君がホイトウホイトウといふ、いつぞや敬治居に泊つたとき、坊ちやんが、「おぢさんはホイトウかの」といつて私達を微苦笑させたが、ホイトウはおもしろいな!
— 仙崎 『行乞記』 青空文庫
白地の看板を見上げながら……「僕はヒョットしたら、是は村井さんのイタズラじゃ無いかと思うんですが……」 そう云って村井の行動の怪しい点を一つ一つに拾い出した時の自分の微苦笑じみた気持までもハッキリと思い出したのであった。
— 夢野久作 『殺人迷路』 青空文庫