干鯛
ひだい
名詞
標準
文例 · 用例
されば……干鯛貝らいし、真経には、蛸とくあのく鱈――」 ……時節柄を弁えるがいい。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
「……干鯛かいらいし……ええと、蛸とくあのく鱈、三百三もんに買うて、鰤菩薩に参らする――ですか。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
一樹が立留まって、繁った樫の陰に、表町の淡い燈にすかしながら、その「――干鯛かいらいし――……蛸とくあのくたら――」を言ったのである。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
十二月廿二日「右御用掛無滞相勤候に付銀二枚御酒御吸物被下置、」同日「若殿様へ干鯛一折奉指上、」東役の任務が畢つた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
この代官が延徳元年に上洛した時には、柳二荷、鴈、干鯛、黒塩三十桶、刀一腰(助包)持参に及んだから、実隆はこれに対面し、かつその返礼として、以前義尚将軍から鉤りの里で拝領した太刀一腰を遣わしたとある。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
殊更、熊野の奥の山家に住んで居るんだから、干鯛が木になるものだか、からかさは何になるものだかも知らない筈だのに小判と云うものを知って居るのも不思議である。
— 井原西鶴 『元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)』 青空文庫