山栗
やまぐり
名詞
標準
mountain chestnut
文例 · 用例
この村には「柴栗」と云つて、実の小さな山栗の木があつて、誰でも勝手にひろつていゝのですが、今、村では大人の男の人が少いので、どこの家でも田圃の仕事が忙しく、栗ひろひなんぞしてゐられないのです。
— 槇本楠郎 『栗ひろひ週間』 青空文庫
鎧橋を向うへ渡って山栗の大きな石造の西洋館について右に曲ると電車の響きも絶えて、株屋町の夜は火の消えたようにひっそりとしていた。
— 近松秋江 『うつり香』 青空文庫
寺島良安の『倭漢三才図会』巻之八十六、栗の条下に「上野下野越後及紀州熊野山中有山栗小扁一歳|再三結子其樹不大木所謂|茅栗是乎」と書いてあるが、これも三度グリを指したものだ。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
右の『桃洞遺筆』に引用されている『本朝食鑑』(小野必大の著、元禄十年1697出版)巻之四の文を仮名交りに書いてみれば、「上野州下野州ニ山栗アリ極メテ小ニシテ一年ニ三度、栗ヲ収ム故ニ三度栗ト号ス其味ヒ佳ナラズト為サズ此|類ノ山栗ハ諸州ニ在レドモ亦極メテ小キナリ是レ古ヘノ※栗乎」である。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
だから中国の書物にある※栗または杭子を我がサヽグリにあて、茅栗を我がシバグリにあて、板栗を我がタンバグリにあて、山栗を我が中グリにあてるのはみな間違いで、これらはことごとく支那栗すなわち甘クリの内の品種名たるにほかなく、断じて我が日本のクリに適用すべき名ではないことを銘記していなければならない。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
百合の根を掘って食ったり、山栗の実を落してみたりしたところで程度がある。
— 農奴の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
翌朝みると、一本の山栗の大木が、柵をくずして仆れていた。
— 木曾の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
駅前をうろつき、りんご一袋、山栗一袋、買いこむ。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫
作例 · 標準
秋になると、山にはたくさんの山栗が落ちている。
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山栗を拾ってきて、家で茹でて食べた。
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山栗は小粒だが、甘みが強くて美味しい。
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