母馬
ははうま
名詞
標準
文例 · 用例
童子は母馬の茶いろな瞳を、ちらっと横眼で見られましたが、俄かに須利耶さまにすがりついて泣き出されました。
— 宮沢賢治 『雁の童子』 青空文庫
子馬が生まれて三日ぐらいだという場面で、母馬の乳をしゃぶりながらかんしゃくを起して親の足をぽんぽんける、そのやんちゃぶりや、また、けられても平気ですましている母の態度や、実に涙が出るほどかわいくおもしろい真実味があふれている。
— 寺田寅彦 『映画雑感(3)』 青空文庫
母馬は大きな荷物をせをつてゐました。
— 山村暮鳥 『ちるちる・みちる』 青空文庫
笑われるから、はやくお出で」「あああ、あんなものが來た、黒え煙をふきだして……」「よ、そらまた」 母馬は煩さにがつかりして歸路につきました。
— 山村暮鳥 『ちるちる・みちる』 青空文庫
ぐずぐず道草ばかり食べてゐて」けれど憐れな母馬はもう酷く疲れてゐるのでした。
— 山村暮鳥 『ちるちる・みちる』 青空文庫
さて次年また子を生んだ当日より母馬その子の在所を見定めた上ならで身を動かす事なく子よく生い立った。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
一は牝犬がその子の心得違いを太く咬み懲らしたので、次は仮装した子馬と会った母馬が後に暁って数日内に絶食して死んだと馬主の直話だと。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
子馬をり/\立とまりて、母馬の乳を飮むさま、いと可憐也。
— 大町桂月 『阿武隈川水源の仙境』 青空文庫