迚も迚も
とてもとても
副詞
標準
(not) at all
文例 · 用例
そもそもその少女の美しい事といったら迚も迚も迚も迚もと二三十行書いて止めておいた方が早わかりする位だ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
されど、今年は勿論、明年とて格別の収入無之かるべく候へば、当分のうちは日曜の外毎夜電車にて下町へ通ひ何かと労働に従事致し居る次第、お問合せの妻帯などは迚も迚も以ての外のこと、未だに独立も出来ず相変らずの貧乏書生に候。
— 相馬泰三 『新らしき祖先』 青空文庫
迚も迚も」 と土屋君は尻尾を巻いて逃げて行った。
— 佐々木邦 『恩師』 青空文庫
寿江子はまだ主観的で、自分の音の骨ぐみしかなくて(小さい一綴りの)、迚も迚も、それで物語るというところまでは大遼遠です。
— 一九三九年(昭和十四年) 『獄中への手紙』 青空文庫
うちの萩は咲くのかしら、せいは高いのよ、たかちゃんが油カスやって迚も迚も高いのよ。
— 一九四〇年(昭和十五年) 『獄中への手紙』 青空文庫
都合のためだけで、ああいう空気の中に入ってゆく気は迚も迚も出ないのです。
— 一九四一年(昭和十六年) 『獄中への手紙』 青空文庫
迚も迚も助かる見込みはありゃしない。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫
實生活の生臭い風にお顏を撫でられるのが、とてもとても、いやなんだ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫