来申
らいさる
名詞
標準
文例 · 用例
当春、はじめて詣で候折は、石段も土にうづもれて、苔に躓くばかりあゆみなやみ候が、志すものありて、近頃は見事に修復出来申候。
— 泉鏡花 『逗子より』 青空文庫
御影堂は立派にお出来申したのに、お中身の開山聖人さまのあの御影像が無くて御報恩講が勤まりましょうか。
— 岡本かの子 『取返し物語』 青空文庫
前田家の家臣の書いているところに拠ると、「其節御勝手衆も申候は、今日政宗の体、大納言殿御屋にて無く候はば、まんをも仕られ申すべく候、又飛騨守殿も少も/\左様の事|堪忍これなき仁にて、事も出来申候事も之有るべく候へども云々」とある。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
先生にお願いがあるそうじゃで、わし、引っ張って来申した。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
「てまえごときもの、とうてい、お対手は出来申さず候。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
ちょっとお貸しなされませい」 読み直してみたが、しかしそれには、てまえごときもの、とうていお対手は出来申さず候、おちかづきのしるしに粗酒一|献さしあげたく、拙邸までお越し下さらば云々と書いてあるばかりなのです。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
急にちと境内に手入を致さねばならぬところが出来申したのでな。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
妻をむかへ子も出来申候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫