心の闇
こころのやみ
表現名詞
標準
dark of the heart
文例 · 用例
目を見交したばかりで、かねて算した通り、一先ず姿を隠したが、心の闇より暗かった押入の中が、こう物色の出来得るは、さては目が馴れたせいであろう。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
死と云ふものが渠等をすべて呑み下し、一たび生れた兒をまた呑んでしまう鬼子母神の腹のやうに、祕んでゐた死の影が段段と大きく脹れて來て、渠の心の闇と合した。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
死出の山辺に燈一つ見える、一つ灯にただ松一つ、一本松こそ場所|屈竟と、頃は五月の日も十四日、月はあれども心の闇に、迷う手と手の相合傘よ、すぐに柄もりに袖絞るらむ。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
死出の山辺の灯一つ見える、一つ灯に松ただ一つ、一本松こそ、場所屈竟と、頃は五月の日も十四日、月はあれども心の闇に、迷う手と手の相合傘よ、すぐに柄もりの袖絞るらむ…… 被布の抜衣紋で、ぐたりとなった、尼婆さんの形が、散らかった杯盤の中に目に見えるようで、……二階でまだ唄っている。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
つきもせぬ心の闇にくるるかな雲井に人を見るにつけても こう思われて悲しいのである。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
矢張、毎朝『読売』の一回を楽んだ方で、『おぼろ舟』のお藤『心の闇』のお粂などは、長い間忘れられないほどの印象を私の頭脳に残して居た。
— 田山録弥 『尾崎紅葉とその作品』 青空文庫
『心の闇』はかれの前半期に於ける最もすぐれた作として許されてある。
— 田山録弥 『尾崎紅葉とその作品』 青空文庫
『焼継茶碗』だの、『心の闇』だのは、『伽羅枕』だとか、『紅白毒饅頭』だとかいふ模倣臭、俗気臭のある作品に比べては、余程構造に於て、命意に於て、純な処がある。
— 田山録弥 『尾崎紅葉とその作品』 青空文庫
作例 · 標準
彼は長年、心の闇に囚われていた。
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その事件は、彼女の心の闇をさらに深めた。
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芸術家たちは、しばしば心の闇を作品に昇華させる。
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標準
distress about one's beloved child
作例 · 標準
幼い我が子の病状が思わしくなく、母親は心の闇に苛まれていた。
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息子が非行に走り、親は深い心の闇を感じていた。
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遠く離れた娘のことが心配で、彼女は夜も眠れないほどの心の闇を抱えていた。
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