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某寺

ぼうじ
名詞
1
標準
文例 · 用例
いったい丹造がこの写真広告を思いついたのは、肺病薬販売策として患者の礼状を発表している某寺院の巧妙な宣伝手段に狙いをつけたことに始まり、これに百尺|竿頭一歩をすすめたのであるが、しかし、どう物色しても、川那子薬で全快したという者が見当らなかった。
織田作之助 勧善懲悪 青空文庫
谷中の某寺に下宿をきめるまでの数日を、やはり以前の尾張町のI家でやっかいになった。
寺田寅彦 銀座アルプス 青空文庫
その証拠には、小松原と一足|違に内を出て、女子扇と御経料を帯に挟んで、じりじりと蝉の鳴く路を、某寺へ。
泉鏡花 沼夫人 青空文庫
山田|守る僧都の身こそ……何とやら……秋はてぬれば、とう人もなし、とんと、私の身の上でありますが、案山子同様の鹿おどし、……たしか一度、京都、嵯峨の某寺の奥庭で、いまも鹿がおとずれると申して、仕掛けたのを見ました。
泉鏡花 菊あわせ 青空文庫
十兵衛は伊豆国韮山の某寺に寺男をしているので、妙了は韮山へ往った。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
木村が去つた後には下渋谷の某寺の隠居が住んだ。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
」庚戌の此遊は夏の初で、途上四月八日に某寺を訪うた。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
旅銭代用12・3(夕) 書家細井広沢がまだ壮かつた頃、ある日|僧侶が一人訪ねて来て、「私は房州|某寺の住職でござるが、先生の御作を戴いて、永く寺宝として後に伝へたいものだと存じますので。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫