行路病者
こうろびょうしゃ
名詞
標準
person fallen sick by the wayside
文例 · 用例
義務の在る数人を世話するどころか、私自身さえ行路病者だ。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
また、それでなければ、行路病者のごとく、こんな壁際に踞みもしまい。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
彼は翌年ボルティモアといふ町で酔つぱらひ、終ひに行路病者としてこれらの世界と別れました。
— 牧野信一 『『ユリイカ』挿話』 青空文庫
あれは浅草で行き倒れの行路病者をひろってきたんです。
— 平林初之輔 『私はかうして死んだ!』 青空文庫
行路病者になって帰る奴もある。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
彼は釜ヶ崎の木賃宿に住んで磨き砂売りをやつてゐるが、もちろん、稼ぎは思ふやうには行かず、それに女房が病気になつて寝て了ひ、日に日に重ることが眼に見えつつも、施す手がなく医者も相手にしてくれず、瀕死の彼女は苦悶するし――遂に思ひ余つて、女房を行路病者にしたてたと云ふわけであつた。
— 武田麟太郎 『釜ヶ崎』 青空文庫
胃のサボタージュのひどい時にはしばしば脳貧血を起すものだ、脳貧血はところ嫌わず起るものだから厄介だ、私はこの脳貧血のために今までに二度|行路病者となって行き倒れたことがある。
— 小出楢重 『楢重雑筆』 青空文庫
この汚れた蓙の上で、全身|虱だらけの乞食や、浮浪患者が幾人も着物を脱いだのであろうと考え出すと、この看護婦たちの眼にも、もう自分はそれらの行路病者と同一の姿で映っているに違いないと思われて来て、怒りと悲しみが一度に頭に上るのを感じた。
— 北條民雄 『いのちの初夜』 青空文庫
作例 · 標準
行路病者は、昔から社会的な支援が必要な存在だった。
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寺の門前で行路病者に施しをする人がいた。
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現代社会においても、行路病者に対するセーフティネットの構築が課題となっている。
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